2012年01月17日

鬼の石段

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くそう、百段まで後一段だったのに・・

コケコッコーの鶏の声を聞いて、赤鬼は最後の石を担いだまま慌てて逃げ出した。





日本の昔話紙芝居動画「鬼の石段」大分県豊後高田市の昔話

豊後の国 国東半島の、田染の里に、鬼が一晩で築いたという、九十九段の石段がある。




今は昔のお話・・


1匹の赤鬼が里にやってきて、人間を食べたい、という。

鬼の願いを聞いた、霊験あらたかな熊野の権現さまは、里人を救う方法はないかと考えた。


「赤鬼よ、一夜のうちに百の石段を積み上げたなら、人間を食べる事を許してやろう。

 ただし、出来なかったら、反対にわしがお前を、食い殺してやるぞ。良いな」

権現さまは、赤鬼と約束した。


(一晩で百の石段なんて、いくら赤鬼でも出来はしないだろう)


真夜中に権現さまが様子を見ると、なんと赤鬼は、ひょいひょいと石を担いで、あっというまに50段をこしらえた。

早いこと早いこと、見る見るうちに九十九段まで築いてしまった。


ついに赤鬼は、最後の百段目の石を担いで上がってきた。


(これはいかん。これでは人間が食べられてしまう)

驚いた権現さまは・・・


コケコッコー!

コケコッコー!!


権現さまは、慌てて鶏の鳴き声をまねた。


「ああっ、しまった。

 夜があけたか!

 負けたーーっ!!」


赤鬼は最後の石を担いだまま、逃げ出した。

夢中で走った赤鬼が息を切らし、石を放り出すと、石は地面に立ったままになり、そこは立石という地名になった。


赤鬼は力尽きて倒れ、死んでしまった。


里人たちは安心し、権現様と岩に彫んだ大日さまのご加護であると、朝夕感謝した。



紙芝居動画日本の昔話
「鬼の石段」大分県の昔話

人形制作
写真撮影
再話テキスト
動画編集

渡邊和己


ロケ地:大分県豊後高田市
写真撮影:2012年 正月


音楽:「断食の前夜」「荒魂と和魂と」

友人のJaco氏による作曲・制作です。感謝。


SE:フリー素材 音々亭
http://soundarbour.sakura.ne.jp/
posted by watanabe at 23:41 | Comment(0) | 鬼の石段 大分豊後高田
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■「神話博しまね」

2012年7月21日(土)〜11月11日(日)

・創作人形写真、及びジオラマ展示
・粘土ワークショップ開催

2012年は、古事記編纂千三百年の年。古事記千三百年を記念する「神話博しまね」イベントのひとつとして、渡邊和己の神話モチーフの創作人形写真の展示、神話創作人形ジオラマの展示、また、粘土作品制作のワークショップを開催させて頂きました。

神話博しまね公式ウェブサイト
http://www.shinwahaku.jp/

神話フィギュアジオラマ展 出雲神話絵巻 お知らせページ
http://www.shinwahaku.jp/main-stage/taisha/