2012年01月16日

鬼の石段

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大分県の豊後高田市。

熊野磨崖仏へ向かう途中、鬼が一夜で築き上げたという、自然石が乱積みになった九十九段の鬼の石段がある。



鬼が築いた石段の話。日本中の、割とそこそこ多くの場所で、同様の内容で伝えられている昔話です。ここでは私の故郷大分県の、国東半島豊後高田にある九十九段の鬼の石段を紹介します。


むかしむかしのお話。この田染の里に毛むくじゃらの赤鬼がやってきて、人間を食べるという。

それを聞いた熊野の権現さまは、何かよい方法はないかと考え、そして、いち夜のうちに百の石段をこしらえたら許してやろうと約束した。

権現さまは、とうていできるはずはないと思っていたが、なんと赤鬼は、ひょいひょいと石を担いで、あっというまに50段をこしらえた。その早いこと早いこと、見る見るうちに99段築いたのだった。

おどろいた権現さまは、100段目の石を担いだ赤鬼の足が山かげに見えたとき、「コケコッコー」とにわとりの鳴き声をまねした。赤鬼は、「負けたあ」と最後の石を担いだまま逃げ出していった。

熊野山たいぞう寺から、磨崖仏を通って熊野権現さままで続いている石段は、この赤鬼が築いた石段といわれ、今でも多くの人々に親しまれている。

(熊野磨崖仏入り口駐車場にある案内板より)


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熊野磨崖仏。鬼の石段を登りきる手前、左側に見える(石段を登った先には神社がある)。

左は不動明王。高さは約8メートル。右は大日如来像。国指定史跡重要文化財。


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大日如来像。高さは6.8メートル。

昔話に登場は赤鬼1匹ですが、お友達の青鬼もこしらえてみました。


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くそう、百段まで後一段だったのに・・

コケコッコーの鶏の声を聞いて、赤鬼は最後の石を担いだまま慌てて逃げ出した。


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せっかくだから記念写真を撮ってみる鬼っ子達。


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高さ8メートルの巨大な不動明王像。一般の不動らしい憤怒相ではなく、優しい慈悲の相が特徴。


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コケコッコーの鶏の声を聞いて、赤鬼は百段目の最後の石を担いだまま、大慌てで逃げ出した。

夜明けまでに百段の石段を積めなかったなら、逆にお前を食い殺してやるぞ〜と権現さまに云われていたのだ。

夢中で山の中を走り、一里半ほど走ってやっと赤鬼は平地に出た。息が切れて苦しいので、担いでいた石を放ると、石が立ったまま倒れない。そこを立石(速見郡山香町)と呼ぶようになった。


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赤鬼はそのまま倒れて息が絶えた。

これを聞いた里人たちは、これで安心して日暮しが出来る。これも権現さまのおかげと、岩に彫んだ大日さまのお加護であると朝夕感謝するようになったという。


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なんか俺、悲惨な悪役だったような・・

昔話の鬼の扱いなんて、そんなものです。めげるな赤鬼くん。




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おまけ。豊後高田市の天念寺修正鬼会

磨崖仏の鬼の石段の昔話では悪者だった赤鬼ですが、大分県国東地方に伝わる「鬼会(おにえ)」という行事では、鬼は人間の先祖であるとされ、鬼に会う事は目出度い事とされている、と聞きました。「鬼を追い払う」のではなく、「鬼に姿を変えた仏を出迎える」という平安朝以来の珍しい考えのもとに行われる、とも解説されています。

毎年旧正月7日他、豊後高田市の天念寺、国東市の岩戸寺、成沸寺で鬼会は開かれ、1300年の歴史を持つ天念寺の鬼会は国指定重要無形民俗文化財となっています。

民俗芸能写真のページ
http://folk-entertainment.sblo.jp/

国家安泰、五穀成就、無病延命を祈願する法会等の後、鈴鬼(男女)の舞が荒鬼を呼び込みます。赤鬼と黒鬼の荒鬼は松明を振り回す演舞、そして見物客を屈ませ松明で肩や背中を叩いて回ります。これが1年間の無病息災に繋がるといいます。


別府の地獄温泉といい、やたら鬼と縁が深い大分県なのです(^ω^)
posted by watanabe at 23:36 | Comment(0) | 鬼の石段 大分豊後高田
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