2012年08月01日

出雲神話絵巻 日本の神話 黄泉の国

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天と地ができたばかりのころのお話です。

天の高いところにたくさんの神さまが現れました。そのなかにイザナキという男の神さまと、イザナミという女の神さまがいました。二人の神さまは、天から小さな島に降りてくると、結婚して隠岐の島や本州などの島を生みました。次に山の神さまや川の神さまなどをたくさん生みました。ところが、火の神さまを生んだイザナミはひどい火傷をして死んでしまいました。

悲しんだイザナキは死んだ人の住む黄泉の国まで行き、「愛しいイザナミよ。どうか帰ってきておくれ。」と呼びかけます。しかし、そこで目にしたイザナミは変わり果てた姿でした。これにおどろいたイザナキは、黄泉の国を逃げ出し、怒ったイザナミは夫を追いかけて、黄泉比良坂までやってきました。

そして、二人の神さまに、とうとう別れの時が訪れました…。

(一畑電車出雲大社前駅で開催中の、古事記編纂1300年「神話博しまね」創作神話フィギュアジオラマ展のリーフレット「出雲神話絵巻」より転載)


ロケ地:島根県松江市東出雲町揖屋(いや) 黄泉比良坂

神話ジオラマの5場面「ヤマタノオロチ」「国譲り」「因幡の素兎」「国引き」「黄泉の国」の物語を少しずつ紹介します。



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「あなたが早くいらっしゃらなくて残念です。私は、黄泉の国で作った食べ物を口にしてしまったので、もう帰れません。でも、いとしい私の夫よ。あなたが来てくださったので、黄泉の国の神と相談しましょう。その間、けっして私を見ないでください」

と言って、(イザナミは)黄泉の国の御殿の中に入りました(「ふるさと読本いずも神話/島根県教育委員会」より))。


「鶴の恩返し」「雪女」「浦島太郎」でよく知られる、「見てはいけない」「○○してはいけない」〜という、日本の民話伝承のスタンダードな物語の、これが始まりですね。タブーを課すのは大方が女性で、そういわれると破ってしまいお約束の酷い目にあうのは男の役割です(笑)。

イザナミを待ちきれないイザナキは、髪のみづら(古代のヘアスタイルの、横に束ねたアレ)にさしていた櫛の歯に火をともし、御殿のイザナミを覗き見てしまうが、死者として腐り果てていたイザナミの身体には、蛆がたかり、頭、胸、腹、陰部、両手、両足に八種の雷神が発生して、ゴロゴロと音を鳴り響かせていた。

恐れおののき、黄泉の国から逃げ帰るイザナキ。


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「あなたは、私に恥をかかせましたね」

イザナミはヨモツシコメ(黄泉醜女)達に命じ、イザナキを追わせた。


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ヨモツシコメ。日本の最初の妖怪でしょうか。

イザナミの命でイザナキを追うも、イザナキが頭飾りや櫛の歯を投げて山ぶどうや竹の子に変えると、食い意地が張っているのでそれに喰らいついてしまい、使命が果たせません(笑)。

イザナミはさらに、八雷神に千五百の黄泉の軍勢をつけて、イザナキを追わせた。


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「いとしい私の夫よ。あなたがこんなことをするのなら、あなたの国の人を一日千人、殺してやるわ」

「いとしい妻よ。おまえが千人殺すなら、私は、一日に千五百の産屋を建てよう」
(「ふるさと読本いずも神話/島根県教育委員会」より抜粋))

イザナキが黄泉醜女、八雷神、黄泉の軍勢を退けると、ついにイザナミ自身が追いかけてきた。千人引きの大岩で黄泉比良坂をふさぐイザナキに、イザナミが告げる。


日本最初の夫婦喧嘩と別れのお話ではあるのですが、ここで2人とも互いに「いとしい私の夫よ」、「いとしい妻よ」と呼び合っているのが、切ないですね。


イザナミが一日千人の命を奪い、イザナキは千五百の命が生まれるようにする・・この時に交わされたイザナキとイザナミのこの言葉により、日本の人口はそれから増えていったといいます。


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冥界三人娘、しこめちゃん。※神話では、3人だけというわけではありません(^ω^)

イザナキがしこめちゃんから逃げ切ると、イザナミはさらに、八雷神に千五百の黄泉の軍勢をつけて、イザナキを追わせた。

イザナキは十束剣(とつかのつるぎ)を後ろ手に降る(お呪い)が効果はない。黄泉比良坂のふもとまで逃げた時、そこにあった桃の木の実を取り投げつけると、雷神と軍勢は黄泉の国に戻っていったのだった。

さすがにその八雷神と千五百の軍勢の人形までは作っていません(笑)。


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日本の神話「黄泉の国」

ロケ地:島根県松江市東出雲町揖屋(いや) 黄泉比良坂
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posted by watanabe at 13:26 | Comment(0) | 日本の神話 黄泉の国
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■「神話博しまね」

2012年7月21日(土)〜11月11日(日)

・創作人形写真、及びジオラマ展示
・粘土ワークショップ開催

2012年は、古事記編纂千三百年の年。古事記千三百年を記念する「神話博しまね」イベントのひとつとして、渡邊和己の神話モチーフの創作人形写真の展示、神話創作人形ジオラマの展示、また、粘土作品制作のワークショップを開催させて頂きました。

神話博しまね公式ウェブサイト
http://www.shinwahaku.jp/

神話フィギュアジオラマ展 出雲神話絵巻 お知らせページ
http://www.shinwahaku.jp/main-stage/taisha/